オウンドメディアで決めておく役割分担とルール(運営が中央集権型の事例)

今回はオウンドメディアを立ち上げる際に事前に決めておくといいと感じたことを解説したいと思います。
というのも弊社では2018年から自社運営のオウンドメディアをつくったり、クライアントのオウンドメディア立ち上げに参画したりと関わる機会が多かったんですよね。

そういった事もあって蓄積できたナレッジがありますので、これからオウンドメディアを立ち上げられる方にとって本記事が参考になればと思い、記事を書くことにしました。
オウンドメディアは企業が手掛ける事業をベースにオンラインで継続的に情報を発信することによってブランディングを図りつつ、リード獲得・採用などにかかる広告費を長い目でみると削減することが可能になります。

いい事ずくめのオウンドメディアですが、継続して発信していくのが最も大変なんですよね。
1人でやり続けるのも限界がありますし、それに外部の方にとって価値ある情報というのは各々の現場にありますので、価値ある情報を継続して発信するためには組織力が欠かせません。

オウンドメディアで主に発信するのは文字情報になるかと思いますので、今回は如何に組織で文字情報を発信していくかにフォーカスしたいと思います。

記事の作成に使うソフトウェア

まず記事を書くのはGoogleドキュメントかWordファイルがオススメです。

どちらも公開前に欠かせない「校正」に便利なコメント機能がついています。このコメントを使うことによって単語レベルから第三者視点でのフィードバックができます。
Googleドキュメントならブラウザから複数人で同時にフィードバックを書き込むことができるので、できればGoogleドキュメントがよいですね。

フィードバックする人が1人の場合はWordファイルでもいいのですが、フィードバックは複数人でやったほうが、より記事のクオリティが上がるため、Googleドキュメントがオススメです。
また検索キーワードや特定のテーマに沿って記事を書いていくことになるかとおもますが、記事のタイトルは一旦考えなくOKです。まずは本文を書き上げることに集中しましょう。

本文に関しても書き始めは細かい表現は気にせず、大まかな骨格を一気にかきあげてから細部を整えていきましょう。始めから細部を気にしだすと筆がまったく進まないものです。

タスクを細分化して役割分担

次に現場の活きたコンテンツを書く「ライター」と、オウンドメディアの目的を定義し、KPIの達成にコミットする「編集長」という役割を分けましょう。

たまにライターのみで編集長が不在のケースを見かけますが、オウンドメディアの目的を達成するためには運営当初からメディア自体の責任者を明確に立てるべきです。
継続的に発信していくには社内から広くライターを募っていきたい所ですが、となると編集長の負担が大きくなっていきますので、発信頻度に応じて編集長をサポートする編集部をつくるのでもいいですね。

いずれにせよ編集長ないし編集部が記事の最終的な内容をチェックするようにします。
時には書いてほしいテーマを編集部で検討したうえ、社内で適任者を募って書いていただいても良いかと思います。

フィードバックについて

Googleドキュメント(もしくはWordファイル)で書き上げた原稿を編集部の方たちに送ってチェックしてもらいます。

フィードバックは読み手(事前に設定したペルソナ)の目線にたって読みやすい表現になっているか、読み進めたくなる内容になっているかなどを極力言語化してコメント機能を使ってフィードバックします。複数人でチェックできると、様々な視点でフィードバックできるのでなお良いかと思います。

フィードバックをひと通り書き終えたら、ライターに書き直しを依頼します。フィードバックは問題を指摘するように捉えがちですが、ライティングの専門家ではありませんので少しずつ上手くなっていければ良いですし、業務の合間をぬってライティングしてくれたのですから、編集者はその辺りの配慮を欠かさない事が大切です。

また個々の記事に対してのフィードバックは組織として重要なナレッジになりますので、あとあと参照しやすいよう整理しておきましょう。途中からライターとして参画される方がいる場合も過去のフィードバックというのは非常に参考となる情報です。

まとめ

役割分担してもライターも編集者も始めは苦労が多いと思います。ただ営業マンを雇う余裕がない中小企業では、情報発信によるブランディングが重要ですし、DXによってテキスト主体のコミュニケーションに移り変わる現代では、文章作成は欠かせないスキルになりつつありますので、どうか乗り越えて頂きたいと思います。