運用ディレクターはWebサイトの改善やコンテンツ追加によって継続運用を行います。
成果を出すには運用をやみくもに手掛けるのではなく、指針となるKPI指標にもとづいて実行する必要があります。
そこで今回はKPIの決め方についてご説明します。
KPIはスコアシステムに基づいて選定
以下の記事ではKGI(Key Goal Indicator)と呼ばれる重要目標を達成するために分割した指標がKPI(Key Performance Indicator)と解説しました。
とはいえ、チームリーダーあたりの方が独断でKPIを決めてしまうと、再現性がないため組織としては不健全。従って属人的な決め方にならないようルールや条件を設定しておくことが大切です。
適切なKPIを見つけるにはSMARTなどのスコアシステムにより各要素を表にして、指標ごとに評価を行います。
また、改善インパクト・工数・パートナーとの提携費用や関係性も含めてスコアリングしてもよいでしょう。
このようなスコアシステムは企業ごとに異なることがありますが、アイデアをふるいにかけ、定量的に評価するという目的は共通です。
それと、スコアシステムを一人で作ると内容が偏ったり、主観的になってしまう恐れがあるので、チームで意見を出し合いながら評価項目を選定することが望ましいでしょう。
採用するスコアシステムが定まったら、改善するKPI指標は最低でも2つ、最大で4つ選択します。
なぜなら、1つの指標だと達成できなかった時のリスクが大きく、逆に5つ以上だと絞り込みが十分でないと言えるからです。
KPIは施策アイデアの出しやすさも重要
KPIを達成するためには具体的な施策アイデアが必要になります。
シンプルに1つのアイデアよりも、10個のアイデアがあるほうが、その中から改善可能性が見つかる確率が高まるため、アイデアの出しやすさはKPIを見つける際の重要な要素になります。
また作り手側のみのアイデアは偏ったものになりがちなので、可能なら顧客からもアイデアを募集すると思いがけないヒントが得られるでしょう。
そして、単に”漠然としたアイデア”ではなく、具体的な変更内容、改善によって得られる効果、実験結果の測定方法までを明確にすることが大切です。
施策の実行と評価
最後は施策を実行する際の注意点についてです。
施策を実行したら、必ずKPIとKGIが上がっているかを確認するようにしましょう。
KPIが上がってもKGIが上がっていない場合は、設定したKPIが適切でないため、原因を分析し、再度KPIを見つけなおす必要があります。
それと、施策アイデアの収集、施策の優先順位、施策の実行結果を整理するために、プロジェクト管理ツール(Redmine、Backlog、etc…)の導入を推奨します。
ツールを活用して、チームの時間と経営資源を最適に使えるよう、活動に優先順位をつけることが重要です。
また、グロースハックは試行錯誤の連続。エラーを恐れず、新たな試みを続けることが求められますので、エラーが許されない組織や状況では適応しにくい特徴があるため、その点は理解しておきましょう。
まとめ
以上、Webサイトの運用ディレクションにおけるのKPI選定から施策実行までをお伝えしました。
これらの知識を活用し、成長の道筋をしっかりと描きましょう。